更新日:2015年10月22日.全記事数:3,118件.

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妊娠5ヶ月過ぎたら安心?


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安定期

妊娠16週以降(妊娠5ヶ月すぎ)では、薬剤投与によってまず奇形のような形態異常は起こりません。

しかし、内服した薬剤が胎児に移行して胎児の機能的発育に影響を与える可能性(胎児毒性)があることから注意が必要とされます。

リスクは器官形成期が最大

ヒトの発生は、たった1つの細胞同士である精子と卵子の受精から始まります。

ヒトの胎生期間は38週ですが、そのうち最初の8週を胚子期、それ以降の出生までを胎児期と呼びます。

器官形成期とも呼ばれる胚子期には、身体のほとんどの器官の基となる部分(器官原基)が確立されますが、この器官原基は脊椎動物にほぼ共通の基本型であり、その後の胎児期の分化により、ヒトに特有の形態変化が現れてくるそうです。

こうした発生の過程において、遺伝的、環境的な要因により発生した、出世時に存在する形態的、機能的な異常が先天異常です。

先天異常を起こす環境的な因子を催奇形因子と呼びますが、それにはウイルスや菌への感染、高熱やX線などの物理的な因子への曝露、薬物やアルコールなどの化学的な因子への曝露などが含まれます。

そして、これらの催奇形因子への感受性は、曝露時の発生段階によって異なります。

受精後0~2週の胚子期は、基本的に催奇形因子に対する感受性はなく、もし薬物などの影響を受けたとしたら、その結果は全か無か、すなわち胚子が死亡(流産)するか、あるいは完全に修復されるかのどちらかで現れます。

ですから、妊娠が継続されているのであれば、問題はないと考えられます。

最も感受性が高いのは、主要な器官系が完成され、主な外形的な特徴がみられるようになる受精後3~8週の胚子期で、ほとんどの肉眼的な形態異常は、この時期に誘発されます。

この最も敏感な時期は感受期あるいは臨界期と呼ばれ、器官原基の出現前後にほぼ一致するわけですが、それぞれの器官ごとにその時期は少しずつ異なるため、細かくいえば、器官ごとに感受期(臨界期)があることになります。

受精後9週以降の胎児期は成長と機能成熟の時期ですので、肉眼的な形態異常が誘発される危険性は減少しますが、軽度の先天異常や、機能的な障害を起こすリスクはまだ残っています。

また、催奇形性以外にも、胎盤や羊水などへの影響による胎児環境の悪化、胎児の発育抑制や機能不全などを起こすような胎児毒性が問題となる場合もありますので、やはり薬物の投与は慎重に行われるべきといえます。

参考書籍:クレデンシャル2012.2

妊娠週数の数え方

妊娠週数の数えかたには、いまだ違和感がある。

妊娠週数は、最終月経開始日を妊娠0週0日として数えはじめます。

言うまでも無く、月経中にはまだ赤ちゃんはいません。

月経周期が28日の人であれば、だいたい妊娠2週目に排卵があるはずだから、そこから数え始めるのが正確な妊娠週数かと。

しかし、実際は排卵日がいつだったのかわからない。

月経周期が毎回28日で一定な女性など、この世の中には稀です。

前回生理が始まった日から起算するのが、一番簡単な方法なのです。

本人の記憶があいまいなこともままありますが。

妊娠3ヶ月

一般的な妊娠週数は、最終月経の始まった日を0日として数えます。

通常であれば、排卵は月経開始日から14日目にありますから、実際の排卵・受精と妊娠週数との間には2週のズレがあることになります(妊娠週数-2週=受精後週数)。

また、妊娠月数は4週を1ヶ月とし、第3ヶ月目を「妊娠3ヶ月」といいますので、実際には満2ヶ月から満3ヶ月までの1ヶ月間、すなわち8週から11週までに相当します。

これは受精後の週数(=受精後胎齢)でいうと6週から9週に該当しますので、つまり妊娠3ヶ月の中ごろに、胚子期から胎児期に移行することになります。

参考書籍:クレデンシャル2012.2

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