更新日:2016年8月31日.全記事数:3,136件.

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体外受精は危険?


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体外受精培養液に有害な化学物質

体外受精培養液に有害な化学物質…遺伝子に影響 医療ニュース yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)

 不妊治療の体外受精で使われる培養液に、母親の血液の10~100倍の有害な化学物質が含まれることが、厚生労働省研究班の調査で分かった。
 毒性が確認されている濃度の1000分の1程度だが、マウスの細胞を使った実験では、この濃度以下でも遺伝子の働きに影響を与えることが確かめられた。研究代表の牧野恒久・有隣厚生会東部病院長(静岡県御殿場市)が27日、香港で開かれる生殖医療の国際学会で発表する。
 研究班は、受精卵や精子の保存などに使われる培養液60種類について、有害性が指摘されている化学物質の濃度を分析した。

体外受精や排卵誘発剤を使って妊娠した子は、自然なら淘汰されてしまう劣った遺伝子をもつという話も。

それのみならず、体外受精に使われる培養液からの悪影響もあるかも知れないのですかね。

それにしても、受精して妊娠、出産までに至った命というのは、ある程度生き残る力を感じますが。

all or noneの法則

妊娠中の薬の服用に関する考え方で、オールオアナンの法則と呼ばれる時期があります。

受精前から妊娠3週末までのことで、無影響期ともいいます。

受精後2週間(妊娠3週末まで)以内の薬剤による影響は「全か無か」であり、薬剤は胎児に対して後に残るような影響を及ぼさない時期です。

全く影響が無いという意味ではありませんが、もし薬剤による影響があるとすれば、「着床できない」(流産してしまう)か、または「後遺症を残すこと無く回復する」ということを指します。

つまり、体外受精培養液に有害な化学物質があり、遺伝子に傷を与えたとしても、着床率や妊娠率には影響を与えるかも知れませんが、奇形や障害を持って生まれるということは無いだろう、というのが一般的な考えかと。

体外受精と体重

asahi.com(朝日新聞社):体外受精児を追跡調査へ 人工操作加えるほど体重増 – アピタル(医療・健康)

 体外受精で生まれた赤ちゃんの体重は、凍結保存など人工的な操作を加えるほど重くなることが、厚生労働省研究班の調査でわかった。遺伝子の働きを調整する仕組みに異常が出ている可能性もあり、将来、がんなどのリスクが高くならないか、15年間、数千人を対象に健康影響を調べていくことにしている。
 研究班(主任研究者=吉村泰典・慶応大教授)は2007~08年度に、体外受精により正常な週数で生まれた赤ちゃん約2万7千人の出生時の体重を調べた。
 その結果、受精卵をそのまま子宮に戻した場合は平均3003グラムだったが、受精卵を胚盤胞(はいばんほう)という段階まで体外で培養すると3025グラム、凍結保存すると3070グラム、体外で培養し、凍結保存した後に戻した場合は3108グラムと、受精卵に操作を加えるほど重くなっていた。凍結保存した場合は、正常な週数で生まれた平均体重3060グラムよりも重く、いずれも統計的に有意な差があった。これらの操作は、妊娠率を高めるために行われるようになった。

出生時の体重が重いということは、どうなのか。

悪いことなのか。

とにかく追跡調査してみよう、と。

早産で生まれた子供は除外してあるのね。

体外受精だと早産のリスクも高そうだから、全部平均すると、体重は軽いかもね。

人工受精じゃなくて人工授精?

人工授精は人工「受」精ではなく、人工「授」精と書きます。

受精とは、精子と卵子が結合すること(これについては論議があり、核の結合をもって受精とみなすとの考えもある)を指します。

授精とは、精液を人為的な手法によって(哺乳類の場合は)体内にかけて生殖の便宜を図ること。

手を加えているので、手偏がくっついてるんですね。

体外受精とノーベル賞

ノーベル賞:英エドワーズ博士に 医学生理学 – 毎日jp(毎日新聞)

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は4日、10年のノーベル医学生理学賞を英ケンブリッジ大名誉教授のロバート・エドワーズ博士(85)に授与すると発表した。エドワーズ博士は、生殖補助医療(不妊治療)の体外受精技術を開発し、世界初の体外受精児を誕生させた。世界のカップルの10組に1組以上が不妊と言われるが、この技術により、子を持つ道が開けた。授賞式は12月10日にストックホルムで行われ、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億2800万円)が贈られる。

 エドワーズ博士は1950年代初期から、体外受精が不妊治療に有用との確信を持っていた。試験管内で卵子を受精させる技術を確立し、78年7月25日、世界初の体外受精による女児、ルイーズ・ブラウンさんを誕生させた。その後も技術改良を進め、世界中に普及させた。

 体外受精により、これまでに400万人近くの赤ちゃんが誕生し、すでに成人して出産した人も多くいる。カロリンスカ研究所は「彼の研究は現代医学の発展の中で一里塚となっている」とたたえた。

 一方、この技術によって、当事者以外の女性から卵子提供を受けて出産したり、自分の卵子を使って他人に出産してもらう代理出産が可能になり、倫理的な問題も提起した。

少子高齢化に悩む先進国にとっては、体外受精という技術を開発してくれたエドワーズ博士さまさまといったところでしょうか。

体外受精した親は、子どもにそのことを伝えるのでしょうか。

もし自分が試験管ベビーだとしたら、複雑な気持ちになりそうです。

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