2018年7月8日日曜更新.3,290記事.5,379,679文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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漢方薬はお湯に溶かして飲む?

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~湯

薬局でもらえる漢方薬といえば、成分を抽出したエキス剤です。

漢方専門の薬局でなければ、煎じて飲ませるような漢方薬はもらえないでしょう。
エキス剤と煎じ薬は同じか?という議論がよくされますが、それは別の機会に。

葛根湯などの~湯とついている漢方薬は、生薬を煎じた液が薬だったので、お湯に溶かしたほうが本来の形に近いです。
そのためお湯に溶かしたほうがいいという意見もあります。
味やにおいが薬効の一部を担う漢方薬もあります。

風邪や鼻炎など、呼吸器系や耳鼻咽喉科系の病気に使う漢方薬の場合、湯液から立つ生薬の匂いを吸いこんで、直接、鼻やのどの粘膜に作用させます。
温かい湯液を飲む方が、冷たいものを飲むよりも胃腸への負担が少なく、吸収が良くなります。

漢方薬の正しい飲み方

現在、病院で処方される漢方薬は、一般的には「医療用エキス顆粒」と呼ばれ、複数生薬の煎液を乾燥粉末化させたものである。

これは煎薬に比べて携帯には便利で、西洋薬の散剤や錠剤のように、水や白湯で簡単に服用できる利点がある。
このエキス顆粒からできるだけ薬効をひき出すためには、これをより煎剤に近い形にするのがよい。

そのためにはエキス顆粒をお湯に溶かし、味や香りを感じながら服用するのが理想である。

これにより消化管運動が高まり、胃酸の分泌を促進するため、有機酸は脂溶性が高くなって吸収がよくなり、薬理作用の強いアルカロイド(附子や麻黄)などの塩基性成分の脂溶性は低下し吸収が抑制される。

とりわけ高齢者にとって安全な服用法であるといえる。

漢方薬のコンプライアンス

漢方エキス顆粒剤の添付文書には、顆粒のまま服用するか、湯に溶解して服用するかについては記載がない。
だが、特に健胃作用を持つ漢方薬では、その芳香、苦味、辛味などが薬効に関与していることも多いため、湯に溶かして漢方薬本来の味や香りを十分に味わいながら服用することにメリットがあると考えられている。

このため、漢方エキス剤を湯に溶かして飲むように指導している薬局も少なくないと思われる。
しかし、湯に溶かすことで味が強調され、飲みにくさが増すこともある。
患者によっては、コンプライアンスの低下を防ぐことを重視し、顆粒のまま服用するように指導する。

漢方薬の味や香り

現在、医療用漢方製剤といえば生薬の煎液をスプレードライにし、賦形剤を加えて製剤化したエキス剤が主流であるが、漢方処方の多くに「〇〇湯」という名前がついていることからもわかるように、本来は温かい煎液をそのまま飲むのが漢方処方の飲み方である。
また、苦味健胃薬や芳香性健胃薬などに分類される生薬が漢方処方には多く含まれることからも、「漢方薬の味や香り」も漢方処方の効能・効果を構成する重要な要因であると考えられる。
状況が許せば、顆粒状のエキス剤にぬるま湯を加える、水を加えて電子レンジで加熱するなどして、「湯液」の形に戻して服用することが、味や香りを復元するうえでも、液体の形にして素早く体内に吸収させるうえでも好都合である。
ただし、患者が味や香りを好まず、かえってコンプライアンスが低下するような場合はその限りではない。

参考書籍:日経DIクイズ

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