更新日:2016年12月21日.全記事数:3,079件

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ビスホスホネートが痛みに効く?


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骨の痛み?

悪性腫瘍のうち、乳癌や前立腺癌、肺の腺癌、多発性骨髄腫は、癌細胞が骨組織に転移する頻度が高い。

骨転移を来した場合、骨痛や骨折、脊髄圧迫、高カルシウム血症といった合併症が認められる。

特に骨痛の発生頻度は高く、痛みのコントロールが重要になる。

骨痛に対する治療としては、放射線治療のほか、神経ブロック注射や、鎮痛剤、ビスホスホネート製剤の投与などが行われる。

このうち、ビスホスホネート製剤の投与は、ここ数年で広く実施されるようになってきた。

ビスホスホネート製剤には、骨表面に吸着して、破骨細胞の働きを抑制する作用がある。

破骨細胞は、古くなった骨を壊す機能(骨吸収)を持ち、一般に骨粗鬆症患者は骨吸収が亢進した状態にあるが、癌の骨転移を起こした患者でも、骨吸収の亢進が生じている。

これは、転移した癌細胞から、副甲状腺関連蛋白質(PTHrP)やインターロイキン-1(IL-1)、IL-6といった、破骨細胞を活性化する生理活性物質が放出されるためである。

骨吸収が進むと、骨組織における転移巣が拡大しやすくなり、骨膜などにある痛覚受容器や侵害受容器を腫瘍が直接的・間接的に刺激して疼痛を生じる。

さらに、疼痛の原因の一つとなる病的骨折を起こすリスクも高まる。

ビスホスホネート製剤には、この破骨細胞の機能を抑えることで骨転移に起因する疼痛を抑制する効果がある。

ただし、保険適用が認められているのは、パミドロン酸二ナトリウム(アレディア)とゾレドロン酸水和物(ゾメタ)の2製剤だけである。

どちらも注射剤だが、ゾレドロン酸はパミドロン酸に比べて骨吸収の抑制作用が強い。

また、パミドロン酸は1回の点滴時間が2~4時間かかるのに対し、ゾレドロン酸は15分で済む。

参考書籍:日経DI2010.11

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