更新日:2015年10月22日.全記事数:3,191件.

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向精神薬服用中に風邪薬を飲んでもいい?


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抗精神病薬と市販薬の併用

抗精神病薬は、三環構造をもつ薬剤(クロルプロマジン、レボメプロマジン、クエチアピン、オランザピンなど)と三環構造をもたない薬剤(ハロペリドール、リスペリドン、ベロスピロンなど)に分類することができます。

三環構造をもつ薬剤は、抗アドレナリンα1作用、抗ヒスタミンH1作用、抗コリン作用などを有しており、市販の風邪薬や胃腸薬と併用することでそれぞれの作用が増強されることが考えられます。

予想される症状としては、精神症状として眠気、倦怠感、抑うつ感、高齢者ではせん妄などが、身体症状として口渇、便秘、排尿障害などが考えられます。

また、三環構造をもたない薬剤は抗コリン作用をもった市販の胃腸薬や、H2ブロッカーと併用することで効果が減弱したり、悪性症候群のリスクが増大したりすることが考えられます。

抗うつ薬と市販薬

三環系の抗うつ薬では抗精神病薬と同様に、抗アドレナリンα1作用、抗ヒスタミンH1作用、抗コリン作用を有しており、抗精神病薬と同様の症状の出現が考えられます。

また、イミプラミンはH2ブロッカー(シメチジンでのみ報告あり)との併用で排泄が遅延する可能性が考えられます。

また、SSRIであるフルボキサミンはカフェインの半減期を5時間から31時間に延長したとの報告があります。

ベンゾジアゼピン系薬と市販薬

市販の風邪薬との併用で眠気や倦怠感の増強が考えられます。

またH2ブロッカー(シメチジンでのみ報告あり)との併用で排出が遅延する可能性が考えられます。

炭酸リチウムと市販薬

炭酸リチウムはNSAIDsとの併用で血中濃度が上昇し、Li中毒を引き起こす可能性があります。

NSAIDsは市販の風邪薬にも配合されており、十分注意が必要です。

また、腰痛や肩こりで使用される貼り薬などの外用薬に含まれるNSAIDsによりLi中毒を生じたとの報告もあります。

参考書籍:向精神薬の新世紀

クロルプロマジンは抗ヒスタミン薬?

定型抗精神病薬の薬理作用は主にドパミン受容体遮断作用によります。
当初抗ヒスタミン薬として合成されたクロルプロマジン(コントミン)が優れた抗幻覚作用を有していたことが発端です。

ドパミンD2受容体の遮断作用により抗精神病作用を示し、とくに中脳辺縁系のドパミン神経への作用が考えられています。
薬剤の力価の違いにより高力価、低力価の2種類に細分化されますが、高力価の定型抗精神病薬がおおむねドパミン受容体遮断作用が中心で強力な抗幻覚妄想作用を有するのに対し、低力価の定型抗精神病薬は抗コリン作用、α1アドレナリン受容体遮断作用、ヒスタミンH1受容体遮断作用などを有し、強い鎮静作用を有するものもあります。

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