2019年1月19日更新.3,354記事.5,853,216文字.

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アテレックは浮腫を起こしにくい?

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Ca拮抗薬と浮腫

Ca拮抗薬による末梢性の浮腫は比較的よくみられる副作用で、発症には細動脈の血管内圧上昇が関係している。

Ca拮抗薬の降圧効果は、主に血管平滑筋の弛緩による血管拡張作用により得られるが、細静脈の血管拡張作用は強くないため、毛細血管圧が上昇し、血漿が組織間質側により多く移動し、間質に貯留することがある。
Ca拮抗薬による浮腫は、全身の循環血漿量の増加が原因ではないため、フロセミド(ラシックス)のようなループ利尿薬を使用しても改善しにくい。

Caチャネルには、L型、T型、N型などがある。
アムロジピンベシル酸塩(アムロジン、ノルバスク)やニフェジピン(アダラート)は、L型Caチャネルの阻害を主作用として細動脈の拡張効果を示す。
一方、シルニジピン(アテレック)は、L型に加えて、N型Caチャネルも阻害するため細動脈だけでなく細静脈も拡張させる効果があり、機序的に浮腫を起こしにくい可能性が指摘されている。
ただし、シルニジピンでも浮腫を起こす可能性は十分にあり、その場合には、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)など別の降圧薬に変更する必要がある。
また、Ca拮抗薬による末梢性浮腫は、服用開始後、半年以上経過して起こるケースも多い為、長期間服薬しているという理由だけで副作用の可能性が低いと判断しないように注意をしたい。

薬剤性浮腫

薬剤性浮腫を引き起こす可能性がある薬剤は様々ある。
例えば、副腎皮質ステロイドは、鉱質コルチコイド作用により、尿細管からのナトリウム再吸収が亢進し浮腫を来し得る。
糖尿病治療薬のチアゾリジン誘導体や非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)も、腎からのNa・水の排泄低下により浮腫を引き起こすことがある。
またACE阻害薬は、キニナーゼ阻害作用により発作性に血管性浮腫を来し得ることが知られている。

薬剤性浮腫の治療の基本は被疑薬の中止だが、治療の必要性により、薬理作用の異なる薬剤への変更や対症療法が検討されることがある。

参考書籍:日経DI2017.7

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