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グルコーススパイクが動脈硬化の原因?
公開. 投稿者:糖尿病.この記事は約1分18秒で読めます.
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空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きく、食後に血糖値が大きく上昇することを「血糖値スパイク」(グルコーススパイク)という。
放置すれば「動脈硬化」が進行し、脳梗塞や心筋梗塞、がんや認知症の原因にもなります。
食後高血糖を改善する経口血糖降下薬として、「α-グルコシダーゼ阻害薬」(α-GI)と、「速効型インスリン分泌促進薬」(グリニド薬)がある。
セイブルと食後高血糖
セイブル(ミグリトール)は、小腸上部で特に強いαグルコシダーゼ阻害作用を示すため、食物が小腸上部を通過する食後30分から1時間の血糖値上昇を強力に抑制し、血糖値のピーク時間を遅らせる作用がある。
一方、小腸全域で一定したαグルコシダーゼ阻害作用を発揮するベイスン(ボグリボース)やグルコバイ(アカルボース)は、食後血糖値の上昇を抑制するが、血糖上昇のピーク時間の遅延は見られない。
また、セイブルは小腸下部における単糖類への分解阻害作用が、ベイスンやグルコバイよりも弱い。
そのため、血糖値が空腹時の水準まで下がるには、食後およそ4~5時間を要するが、血糖の濃度時間曲線下面積(AUC)は従来のαーGIを服用した場合よりも減少することが明らかになっている。
近年、国内外における複数の疫学研究によって、食後高血糖による血管内皮傷害が、動脈硬化を促進し、脳卒中や心筋梗塞などの虚血性心疾患の発症に強く関与していることが確認された。
セイブルには血糖上昇のピーク時間遅延作用や血糖AUCの減少作用などがあるため、ベイスンやグルコバイに比べ、虚血性心疾患の発症リスクを低下させるのではないかと期待されている。
ベイスンやグルコバイから、セイブルへの処方変更が行われた際には、このような動脈硬化リスクの低減を期待している可能性がある。
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