2018年12月15日更新.3,344記事.5,773,881文字.

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トラゼンタは腎臓にやさしい?

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透析患者に使えるDPP4阻害薬

シタグリプチンリン酸塩水和物(グラクティブ、ジャヌビア)、ビルダグリプチン(エクア)、アログリプチン安息香酸塩(ネシーナ)といった腎排泄型のDPP阻害薬とは異なり、リナグリプチン(トラゼンタ)は胆汁排泄型であることが大きな特徴である。

主に糞中に未変化体として排泄され、腎臓からはほとんど排泄されない。
このため、透析患者にも用量調節の必要なく投与できる。

現にリナグリプチンの添付文書には、禁忌や慎重投与の項に透析患者や腎障害患者の記載がない。
他のDPP4阻害薬を見ると、シタグリプチンは透析患者には禁忌であり、アログリプチンは透析患者に投与可能だが減量が必要である。

ビルダグリプチンは、腎排泄型であるが肝での加水分解で主に代謝されるので、透析患者にも用量調節せずに投与が可能である。
ただ、ビルダグリプチンは透析患者に対する使用経験が少ないため、透析患者には慎重投与となっている。

リナグリプチンは、胆汁排泄型であることに加え、単剤使用であれば低血糖を起こしにくいというDPP4阻害薬に特有の利点も持つ。
このような特長は、血糖値が変動しやすい透析患者にはメリットが大きい。
ただし、リナグリプチンでも低血糖や腹部膨満感、便秘などの副作用は起こり得るので、そのことは患者に指導しておく必要がある。

医薬品名一般名尿中未変化体排泄率
グラクティブ/ジャヌビアシタグリプチンリン酸塩水和物79~88%
ネシーナアログリプチン安息香酸塩72.80%
エクアビルダグリプチン23%
トラゼンタリナグリプチン5%
テネリアテネリグリプチン臭化水素酸塩水和物14.8~22.1%
スイニーアナグリプチン49.90%
オングリザサキサグリプチン水和物15.80%
ザファテックトレラグリプチンコハク酸塩76.10%
マリゼブオマリグリプチン74%

トラゼンタやテネリアは、尿中未変化体排泄率が低く、腎機能障害患者に対する投与量の調節も必要がない。

透析患者に禁忌のDPP4阻害薬

ザファテックの禁忌には、

高度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者[本剤は主に腎臓で排泄されるため、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。]

とあり、透析患者に禁忌である。

シタグリプチンリン酸塩水和物(グラクティブ、ジャヌビア)は従来、重度腎機能障害と透析を要する末期腎不全には禁忌だったが、2013年6月に割線入りの25㎎錠、同年9月に12.5㎎錠が承認され、現在は投与可能である。

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