2019年3月22日更新.3,398記事.5,982,483文字.

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病歴禁忌のある薬

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既往歴のある患者に禁忌

例えば、前立腺肥大症に対する抗コリン薬であったり、緑内障に対する抗コリン薬であったり、気管支喘息に対するβブロッカーであったり、といった疾患に対する併用禁忌の薬剤はパッと思い浮かぶ。。。薬剤師も多い。

ただし、過去にその病気にかかっていたことがあるが、現在は治っているという「既往歴」のある患者に使ってはいけない禁忌というのも存在する。
まあ前立腺肥大症や緑内障が治るということは少ないだろうが、気管支喘息は寛解の状態になることもある。

現在かかっている疾患のインタビューは抜かりなくとも、過去の病歴まで聞けていない患者は多いだろう。

以下に既往歴による禁忌のある薬を挙げる。
アスピリン喘息や、その成分に対する過敏症は除く。

医薬品名禁忌
アゾルガ配合懸濁性点眼液気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者 [β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]
アポプロン錠0.25mg/アポプロン散0.1%うつ病・うつ状態及びその既往歴のある患者(特に自殺傾向のあるもの)[重篤なうつ状態を発現することがあり、自殺に至ったとの報告がある。]
ウェールナラ配合錠乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある.]
血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者,又はその既往歴のある患者[エストロゲンは凝固因子を増加させ,血栓形成傾向を促進するとの報告がある.]
動脈性の血栓塞栓疾患(例えば,冠動脈性心疾患,脳卒中)又はその既往歴のある患者[「その他の注意」の項参照]
エストラサイトカプセル156.7mg血栓性静脈炎、脳血栓、肺塞栓等の血栓塞栓性障害、虚血等の重篤な冠血管疾患、又はその既往歴のある患者
[エストロゲン様作用により症状を悪化又は再発させるおそれがある。]
エストラーナテープ乳癌の既往歴のある患者
血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[卵胞ホルモン剤は凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。]
動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者
エストリール錠乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。]
血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者[血栓形成傾向が増強するおそれがある。]
動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者
エビスタ錠60mg深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[副作用として静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)が報告されており、このような患者に投与するとこれらの症状が増悪することがある
エンブレル皮下注脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者[症状の再燃及び悪化のおそれがある。]
オクソラレン皮膚癌又はその既往歴のある患者[皮膚癌が増悪又は再発するおそれがある。]
オーラップ先天性QT延長症候群のある患者、先天性QT延長症候群の家族歴のある患者、不整脈又はその既往歴のある患者[QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。]
クロフィブラートカプセル250mg「ツルハラ」胆石又はその既往歴のある患者
〔本剤はコレステロールの胆汁中への排泄を促進するので、胆石形成能が上昇するおそれがある。〕
コソプト配合点眼液/コソプトミニ配合点眼液気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者〔β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。〕
コペガス錠200mg重度のうつ病、自殺念慮又は自殺企図等の重度の精神病状態にある患者又はその既往歴のある患者[うつ病が悪化又は再燃することがある。]
コンサータ錠運動性チックのある患者、Tourette症候群又はその既往歴・家族歴のある患者[症状を悪化又は誘発させることがある。]
サムスカ錠常染色体優性多発性のう胞腎の場合:慢性肝炎、薬剤性肝機能障害等の肝機能障害(常染色体優性多発性のう胞腎に合併する肝のう胞を除く)又はその既往歴のある患者[肝障害を増悪させるおそれがある。]
ザジテンてんかん又はその既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある。〕
ザラカム配合点眼液気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[β遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]
ジェミーナ配合錠血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者[血液凝固能が亢進され、これらの症状が増悪することがある。]
妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
ストラテラ褐色細胞腫又はその既往歴のある患者[急激な血圧上昇及び心拍数増加の報告がある。]
タプコム配合点眼液気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]
チモプトール点眼液気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者〔β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。〕
ディビゲル1mg乳癌の既往歴のある患者
血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者
動脈性の血栓塞栓疾患 (例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中) 又はその既往歴のある患者
デュオトラバ配合点眼液気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]
トリテレン・カプセル50mg腎結石及びその既往歴のある患者〔トリアムテレン結石を形成するおそれがある。〕
パルタンM錠0.125mg重篤な虚血性心疾患又はその既往歴のある患者[冠動脈の攣縮により狭心症、心筋梗塞が誘発されることがある。]
ヒスロン錠脳梗塞、心筋梗塞、血栓静脈炎等の血栓性疾患又はその既往歴のある患者
ヒュミラ皮下注脱髄疾患 (多発性硬化症等) 及びその既往歴のある患者[症状の再燃及び悪化のおそれがある.]
ビビアント錠20mg深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[副作用として静脈血栓塞栓症が報告されており、このような患者に投与するとこれらの症状が増悪することがある]
フィブラストスプレー投与部位に悪性腫瘍のある患者又はその既往歴のある患者
[本剤が細胞増殖促進作用を有するため]
フェアストン錠QT延長又はその既往歴のある患者(先天性QT延長症候群等)
[心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)、QT延長の増悪もしくは再発するおそれがある。]
プラノバール配合錠血栓性静脈炎,肺塞栓症又はその既往歴のある患者
[血液凝固能が亢進され,これらの症状が悪化又は再発することがある.]
前回妊娠中に黄疸又は持続性そう痒症の既往歴のある患者
[症状が再発するおそれがある.]
前回の妊娠中に悪化した耳硬化症の既往歴のある患者
[症状が再発するおそれがある.]
妊娠ヘルペスの既往歴のある患者
[症状が再発するおそれがある.]
プレマリン錠0.625mg乳癌の既往歴のある患者
血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[エストロゲンは凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。]
動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者
ベハイドRA配合錠うつ病・うつ状態及びその既往歴のある患者(特に自殺傾向のあるもの)
[本剤に含まれるレセルピンの持つ静穏作用により症状が悪化するおそれがある。]
メファキン「ヒサミツ」錠275てんかんの患者又はその既往歴のある患者[痙攣を起こすことがある。]
精神病の患者又はその既往歴のある患者[精神症状を悪化するおそれがある。]
リタリン錠10mg運動性チック、Tourette症候群の患者又はその既往歴・家族歴のある患者〔症状を悪化又は誘発させることがある。〕
レベトールカプセル200mg重度のうつ病、自殺念慮又は自殺企図等の重度の精神病状態にある患者又はその既往歴のある患者[うつ病が悪化又は再燃することがある。]

女性ホルモン系が多かった。
そのため、途中から女性ホルモン系は挙げるのをやめました。

あとβ遮断点眼薬の気管支喘息の既往への禁忌。
しかし、β遮断薬で気管支喘息の既往歴のある患者に対して禁忌なのは「点眼薬」のみです。
アーチストやインデラルの禁忌には、

気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある。]

とだけ書かれており、既往歴にまでは言及されていない。
目頭押さえて全身性の副作用が出ないよう注意すれば、内服薬よりも安全と思いますが、解せない。

とにかく、上記の薬については特に、現病歴だけでなく既往歴の確認も怠らないようにしたい。

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小児の中枢毒性に注意すべき抗菌薬は?

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薬剤師

下記の抗菌薬は、せん妄や意識障害、痙攣などの脳症や中枢毒性があることが知られているが、特に小児において注意しなければならない(PMDAから適正使用のお願いが出ている)のはどれか。
A. ゲンタマイシン
B. セフェピム
C. セフジトレン
D. トスフロキサシン
E. メトロニダゾール

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