2018年9月20日更新.3,327記事.5,533,947文字.

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風邪をひいたらインスリン注射はしない?

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シックデイとは?

糖尿病患者が治療中に、発熱、下痢、嘔吐などの体調不良をきたしたときをシックデイと呼ぶ。

シックデイは、経口的に食事や水分補給が可能な場合と、経口摂取不能な場合によって薬物療法の対処法が異なるため、あらかじめシックデイについて患者によく説明しておく必要がある。
特に、経口摂取が不能あるいは極端に低下した際には、インスリン製剤やSU剤などは休薬しないといけない場合がある。

シックデイは、糖尿病患者が治療中に発熱、下痢、嘔吐を来し、または食欲不振のために食事ができないときのことで、脱水状態から高血糖を引き起こすことがある。
また、糖質摂取不足が脂肪の分解を招き、ケトン体が産生されケトーシスを引き起こし、食欲不振・消化器症状をさらに悪化させる可能性がある。

食事がまったく摂取できない状態のときは、自宅でのインスリンの調整は困難なことが多く、入院治療も検討される。

シックデイの状態ではインスリン抵抗性の増大、食事摂取不足などによる血糖の変動がみられる。

インスリン依存状態にある場合、食事が摂取できないからといってインスリン注射を中止すると、高血糖やケトーシスの状態を招くことがあるので注意が必要である。

シックデイルール

シックデイへの対応をまとめたものはシックデイルールとよばれる、

経口摂取が可能な場合には多めに水分を摂り、できるだけ食事療法の指示を守り、エネルギーを確保し、糖質は十分に摂取するようにする。
また、インスリン使用中の場合には、頻回にSMGBを行い、インスリンの調節を行う。
食事摂取量が通常の1/3以下であっても、インスリン依存状態では1/2程度のインスリンを必要とすることが多いといわれている。
さらに、基礎分泌分は通常どおり補充する必要があるので、中間型または持効型溶解インスリンの通常量を投与する必要がある。
シックデイ対策については主治医から指導を受けておくとともに、その内容をお薬手帳や糖尿病手帳に記載し、医療関係者や家族などが情報を共有することが大切である。

シックデイの際の薬物治療上の基本的な注意事項は、食事が摂れなくてもインスリンは中止しない、経口血糖降下剤は食事摂取量が2分の1を超えていれば通常どおり服用させる(ただしαグルコシダーゼ阻害薬は一時中止させたほうがよい)の2点です。

水分補給:脱水状態になりやすいので、多めに水分を摂ること

食事:できるだけ食事療法の指示エネルギーを確保するようにする。特に糖質は十分に。食欲がない場合は1回の量を減らし回数を増やす。固形物が食べにくい場合はおかゆや麺類、あるいは味噌汁、スープなどで摂る工夫を

自己測定:尿糖や尿ケトン体、血糖を可能な限り測定する。血糖自己測定は少なくとも1日4回(毎食前と就寝前)が望ましい。状態が悪い場合は、さらに回数を増やす。自分で測定できないときは家族に頼む

インスリン:投与量を変更。一般に、ストレスでインスリン必要量は増加する。食事をしないことを理由にインスリン注射をやめることは絶対に避ける。インスリン量の増減は、尿糖や血糖の自己測定をもとに主治医の指示を受けて行う

入院:食事がまったく摂れなかったり、高血糖や尿ケトン体陽性が続く場合、あるいは血糖の変動が激しく低血糖を生じる場合は、主治医に相談のうえ、入院も考える。

検査とインスリン投与量の決定

患者さんは、いつも自分自身の事について観察、記録していることが大切です。
シックデイでは、インスリンの投与量は通常よりも多くなります。

具体的には、自己血糖測定をしている方は、各食前および就寝前に測定しましょう。

その結果、血糖が150~200mgdL、または尿糖が±であれば通常のインスリンに加えて2単位の速効型インスリンを追加注射し、血糖が200mg/dL以上、又は尿糖が+~++以上であれば、4~6単位のインスリンを追加します。

具体的なことは、患者さん一人一人によって異なりますので、外来で医師に詳しくお聞きください。

シックデイは血糖値が上がりやすい?

食事ができないような体調の悪い日をシックデイといいます。
食事ができなければ、血糖値も上がることは無いと思いますが、実際は高血糖になる危険性が高まるらしいです。

シックデイでは発熱・感染、外傷などのストレスによりグルカゴン、成長ホルモン、エピネフリンといったインスリン拮抗ホルモンの分泌が増加します。
これにより肝での糖新生が促進され糖利用が減少し、インスリンの分泌が抑制されます。

さらに炎症性サイトカインの増加もインスリン抵抗性の増大やインスリン分泌の抑制を引き起こし、結果として、食事摂取量が減少していても高血糖となりやすいのです。

しかも、脂肪分解の亢進状態にあり、ケトン体が血中に蓄積されてケトーシスを起こすと、さらに食欲不振や消化器症状が悪化します。
これらの糖代謝の変化に加え、発熱による発汗、下痢・嘔吐や食事摂取量の減少から脱水を来たすと、一層高血糖は悪化し、高血糖性高浸透圧昏睡を発症しやすくなります。

しかし、糖代謝の変化が軽微な状態で食事摂取量が低下した場合は、通常量の薬剤を服薬し続けることにより重度の低血糖を起こすこともあります。
食事摂取量が減少すると服薬を全く中止してしまう患者さんもいるので、注意が必要です。

シックデイのとき薬は中止?

糖尿病の治療中に発熱を伴う感染症や下痢・嘔吐、外傷などを来し、食欲不振で食事できない状態をシックデイと呼ぶ。
シックデイでは、普段は血糖管理が良好な患者でも血糖コントロールが乱れやすく、適切な対応を取らないと著しい高血糖や昏睡に至る恐れがある。

シックデイでは、発熱、感染、外傷などのストレスにより、グルカゴン、成長ホルモン、エピネフリンといったインスリン拮抗ホルモンの分泌が増加する。
これにより肝での糖新生が促進され糖利用が減少し、インスリンの分泌が抑制される。 
さらに炎症性サイトカインの増加もインスリン抵抗性の増大やインスリン分泌の抑制を引き起こし、結果として、食事摂取量が減少しても高血糖となりやすい。

しかも脂肪分解の亢進状態にあり、ケトン体が血中に蓄積されてケトーシスを起こすと、食欲不振や消化器症状が悪化する。
これらの糖代謝の変化に加え、発熱による発汗、下痢・嘔吐や食事摂収量の減少から脱水を来すと、一層高血糖は悪化し、高血糖性高浸透圧昏睡を発症しやすくなる。

逆に、糖代謝の変化が軽微な状態で食事摂取量が低下した場合は、通常量の薬剤を服薬し続けることにより重度の低血糖を起こすこともある。
よってシックデイ中は、頻回の血糖測定で病状を把握したり、経口薬で治療していても一時的にインスリン療法に切り替えるなど管理や治療が強化される。
そして、⑴経口摂取できない、⑵シックデイの原因疾患が重篤、⑶尿ケトン体が強陽性または著しい高血糖がある、などの場合は人院加療が必要となる。

食事摂取量が減少すると服薬を全て中止してしまう患者がいるが、シックデイでは高血糖となりやすいので、食事摂取が可能であれば薬物療法を中断しないことが重要である。
ただし、ビグアナイド薬は一般に、脱水や下痢・嘔吐などがあれば乳酸アシドーシスの危険性が高まるため投与が中止される。
αグルコシダーゼ阻害薬、インスリン抵抗性改善薬も消化器症状に影響を与える可能性があり、中止になることが多い。

参考書籍:日経DIクイズ

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