2018年10月15日更新.3,348記事.5,690,241文字.

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尿に糖が出たら糖尿病?

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糖尿病は尿に糖が出る病気?

糖尿病という名前のとおり尿にも糖が出ます。
しかし、尿に糖(グルコース)が出るためには血糖値が約170~180mg/dl以上になる必要があります。

空腹時血糖値126以上が糖尿病という診断なので、尿に糖が出なくても糖尿病である可能性があります。
逆に尿に糖が出ても、腎性糖尿といって放置しても問題のないケースも多いようなので、尿糖検査で糖尿病とは決め付けられません。

最近では「高脂血症」が「脂質異常症」になったりと、名称変更ブームなので、「糖尿病」も「高血糖症」と名称変更されるのではないかと言われています。

腎性糖尿

腎性糖尿とは、血糖値が「正常」範囲内にあっても腎臓から糖が漏れてしまう症状である。
腎性糖尿は疾患ではなく、放置しても何ら問題はないため、治療の必要もない。

ブドウ糖は体に必要な栄養源のため、尿細管で、ブドウ糖の輸送体というポンプ(SGLT)を使って、すぐに血液中へ汲み上げられます(再吸収)。
しかし、このポンプの力には限度あって、通常は血糖(血液中のブドウ糖濃度)が170mg/dlを超えると限界となり、汲み上げられなかったブドウ糖が最終的に尿に排泄されます。これを尿糖と呼びます。

糖尿病でない人では、通常血糖は食後でも140mg/dlを超えないので、尿糖は出ないことになります。
ところが、このポンプ(SGLT)の力が弱い人がいて、血糖が正常でもブドウ糖が尿に排泄されます。
これを腎性糖尿と呼んで、糖尿病による尿糖と区別しています。
原因は、通常は、生まれつき(遺伝的に)にポンプの働きが弱い場合が多いようで、それ以外に何の障害もないのが通常であり、糖尿病のように、症状が出たり、体に障害を及ぼしたりすることはないので、何も心配することはありません。

SMUG(尿糖自己測定)

指先などから侵襲し採血して測定するSMBGと違い、尿糖は痛みもなく手軽に測定して血糖値を間接的に推測することができます。
腎臓のブドウ糖排泄閾値は約160~180mg/dLであるため、この血糖値以上でないと尿糖は陽性になりません。

基本的な測定手順は、検査目的時点の30分ぐらい前に排尿し、その後の測定時点で採取した尿に試験紙を浸して測定をします。
この手順を怠ると、食後排尿することなく2時間後に検尿した場合、食事直後の高血糖状態の尿とミックスされた尿を測定することになるため注意が必要です。

また、尿中にビタミンCが含まれていると血糖値が高く陽性であっても陰性を示すことがあります。
尿糖測定を2型糖尿病患者が自己管理に使うには、まず毎食前の尿糖陰性を目指し、安定して陰性となったら食後2時間尿陰性を目標に測定します。
ブドウ糖の腎排泄閾値には個人差があるので、診察時の血糖値と尿糖値を確認し自分の排泄閾値を知っておくことも測定前に大切です。

SMBG試験紙のコストと比べるとSMUGは比較的安価に測定ができるので、正しい測定方法を指導することで、コントロールの安定した2型糖尿病患者の自己管理に利用することができます。

糖尿病

糖尿病とは、インスリンの作用不足による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患です。
インスリンの作用とは、インスリンが体の組織で、代謝調節を発揮することをいいます。

インスリンの需要と供給のバランスがとれていれば、血糖を含む代謝全体が正常に保たれます。
インスリンの作用不足による高血糖が低度であれば無症状ですが、中等度以上の高血糖が持続すると口渇・多飲・多尿・体重減少・易疲労感を呈します。
高度になるとケトアシドーシス、昏睡に至ることもあります。

高血糖の持続により、糖尿病細小血管合併症(網膜症、腎症、神経障害)および動脈硬化性疾患(虚血性心疾患、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症)が惹起され、患者のQOLが著しく低下します。

1型糖尿病は多尿・口渇・多飲(高血糖による脱水症状)、体重減少(インスリン欠乏によって糖が取り込めない)などの症状、または糖尿病ケトアシドーシスによる意識障害などによって発見されることが多い。
2型糖尿病は初期は無症状だが、進行すればインスリン分泌が高度に障害され、1型と同様に多尿・口渇・多飲、体重減少をきたすようになる。

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