2018年9月18日更新.3,327記事.5,530,374文字.

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尿中排泄率が低い=腎排泄型じゃない?

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腎排泄型と肝排泄型

薬には主に肝臓で代謝される薬(肝排泄型薬物)と、腎臓で排泄される薬(腎排泄型薬物)に分けられます。
薬は肝臓も腎臓も通過するのですが、肝臓で代謝されて薬効を失い、尿中に排泄される未変化体の割合が大体40%以下の場合を肝排泄型といい、一方、肝臓で代謝されにくく未変化体のまま腎臓を通過する割合が60%以上のものを腎排泄型と呼んでいます。中間の40%~60%を肝・腎排泄型と呼ぶ場合があります。

腎排泄型薬物…尿中未変化体排泄率 60%以上
肝排泄型薬物…尿中未変化体排泄率 40%以下
肝・腎排泄型…中間の40%から60%のものをいう

尿中排泄率が低い=肝排泄型薬物ということ。だと思っていた。

ウブレチド(臭化ジスチグミン)の薬物動態の排泄に関する項目をみると、以下のように書かれている。

健常成人に14Cジスチグミン臭化物5mgを単回経口投与した結果、投与216時間後までの尿及び糞中への累積排泄率は、それぞれ6.5%及び88.0%であった。0.5mgを単回静脈内投与した結果、尿及び糞中への累積排泄率は、それぞれ 85.3%及び3.9%であった。
これらのことから、主な排泄部位は腎である。

この尿中排泄率6.5%だけを指標に薬物動態を考えると、尿中排泄の少ない薬剤と捉えてしまいがちである。
しかし、バイオアベイラビリティ(4.65%)を考慮すると、吸収された臭化ジスチグミンは216時間後には100%排泄されることになり尿中排泄率の高い薬剤といえる。

臭化ジスチグミンの添付文書では、腎機能障害のある患者は慎重投与とされているが、明確な減量基準は示されていない。
腎機能が低下傾向にある高齢者では、意識障害を伴うコリン作動性クリーゼ(【初期症状】悪心・嘔吐、腹痛、下痢、唾液分泌過多、気道分泌過多、発汗、徐脈、縮瞳、呼吸困難など、【臨床検査】血清コリンエステラーゼ低下)が現れる危険性が報告されている。

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