記事
スピリーバ1.25μgと2.5μgレスピマットの違い
公開. 更新. 投稿者:COPD. タグ:スピリーバ. 閲覧数:2561回
3分49秒で読める. カテゴリ:
スポンサーリンク
スピリーバ1.25μgレスピマット
スピリーバ1.25μgレスピマットという規格が出ていた。
知らなかった。
スピリーバレスピマットといえば、2.5μgレスピマットしかないと思っていた。
ダメですね。無知は調剤ミスのリスク要因です。
今までの2.5μgレスピマットの半分の量の製品を出して、何が目的なのか。
まず、適応症の違いから
スピリーバ1.25μgレスピマット
気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:○
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:-
スピリーバ2.5μgレスピマット
気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:○
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解:○
スピリーバ2.5μgレスピマットはCOPDにも気管支喘息にも適応がありますが、スピリーバ1.25μgレスピマットは気管支喘息のみにしか適応がない。
ちなみにスピリーバ吸入用カプセル18μgはCOPDの適応のみ。
カプセル18μgと、2.5μgレスピマットの1回量の違いと同等性については以下の記事を参照。
スピリーバ吸入用カプセルとレスピマットの違いは? – くすりの勉強 -薬剤師のブログ-
スピリーバに気管支喘息の適応が追加となったため、販売された規格でした。
喘息治療に抗コリン吸入剤を処方されるのを見たことがないので、どの程度のニーズがあるのかはわかりかねます。
スピリーバ1.25μgレスピマットの代わりに2.5μgレスピマットを使っちゃダメ?
スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入の薬価は、6481.2円。
スピリーバ1.25μgレスピマット60吸入の薬価は、3486.7円。
スピリーバレスピマットの用法用量は以下の通り。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。
なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。
気管支喘息の用量に関して多くの人が思うことは、
「スピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入使うんだったら、スピリーバ2.5μgレスピマット1回1吸入使うのと同じじゃね?」です。
「スピリーバ2.5μgレスピマットのほうがスピリーバ1.25μgレスピマットよりも安いし、お得じゃね?」
「症状に応じて2種類の製品使い分けるよりも、1種類で対応できたほうが便利じゃね?」
しかし、苦労して適応追加したメーカーからは「そうは問屋が卸さねえ」とばかりに、添付文書に以下の文言が記載されています。
本剤は1回2吸入で投与する製剤である。1回1吸入では1日の投与量を担保できない。
したがって、チオトロピウムとして2.5μgを投与する場合には、スピリーバ1.25μgレスピマットを使用すること。また、チオトロピウムとして5μgを投与する場合には、スピリーバ2.5μgレスピマットを使用すること。
意味がわからない。「担保できない」ってどういう意味だろう。
とにかく、スピリーバ1.25μgレスピマットを使いなさいということです。
スポンサーリンク