2018年4月14日土曜更新.3,291記事.5,105,755文字.

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明細書発行完全義務化?

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自己負担のない患者への明細書発行義務

2018年度調剤報酬改定で、少し話題になっている「明細書発行の完全義務化」ですが、正直詳細がよくわからず調べてみる。
自己負担のある患者に対しては領収書とともに明細書を必ず渡しますが、自己負担のない患者に対して、明細書のみを渡すのを忘れてしまうことはある。

過去の疑義解釈をみてみると、
平成28年調剤報酬改定

(問206)自己負担のない患者への明細書は、患者から求めのない場合 も発行しなければならないのか。
(答)患者から求めのない場合は発行する必要はない。なお、患者が希望す る場合には自己負担のない患者にも明細書を無料発行する旨、院内掲 示により予め周知すること。

(問207)明細書の無料発行は、がん未告知の患者に対しても必要なの か。
(答)患者から希望があれば明細書を無料発行する旨や、明細書には使用し た薬剤の名称や行われた検査の名称が記載される旨を院内掲示した上 で、患者から求めがあった場合には発行が必要である。

(問209)公費負担医療であれば、全て今回の明細書無料発行の対象と なるのか。例えば、生活保護受給者は対象となるのか。
(答)費用負担が全額公費により行われる場合を除き、対象となる。生活保 護については、健康保険と公費併用のものは対象となる。

(問210)経過措置の対象となる「正当な理由」とは具体的にどのよう な場合か。
(答)① 一部負担金等の支払がない患者に対応した明細書発行機能が付与されていないレセコンを使用している場合、② 一部負担金等の支払 がない患者への明細書発行を行うに当たり、自動入金機の改修が必要 な場合が経過措置の対象となる。

平成22年度診療報酬改定

Q:一部負担金の支払いがない患者には、明細書を交付しなくても良いと解してよいか?
A:一部負担金等の支払いがない患者については、明細書発行の義務はないが、明細書発行の趣旨を踏まえ、可能な限り発行されるのが望ましい。

Q:明細書を希望しない患者の場合、その意向確認は書類で行う必要があるのか。
A:必ずしも書類で行う必要はない。

医療費の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の交付について

今までも、「公費負担医療に係る給付により自己負担のない患者について、 患者から求めがない場合でも、明細書の無償交付に係る義務が設けられ」ていましたが、正当な理由(常に交付することが困難)がある場合には経過措置が設けられていました。
それが平成30年度で廃止になるので、「完全義務化」ということらしい。

ここらへんの「義務」については、レセコンが対応してるか、負担金の無い患者に対して明細書が出ないようなシステムになっていないか、といったシステム上のことで、どうしても「ゴミになるから明細書いらない」というような患者に対して無理やり袋に入れて渡さなければいけないというものではないだろう。
掲示例にも

なお、明細書には、使用した薬剤の名称や行われた検査の名称が記載されるものですので、その点、御理解いただき、ご家族の方が代理で会計を行う場合のその代理の方への発行も含めて、明細書の発行を希望されない方は、会計窓口にてその旨お申し出下さい。

と書いてあるので、明細書の発行を希望しない人にはそれなりの対応が必要。

全額公費負担の患者

一つ気になった部分

レセプト電子請求が義務付けられた保険医療機関(正当な理由を有する診療所を除く。)及び 保険薬局)は、公費負担医療の対象である患者等、一部負担金等の支払いがない患者(当該患者の療養に要する費用の負担の全額が公費により行われるものを除く。)についても、明細書を無償で発行しなければならないこと。

つまり、全額公費負担の患者には明細書を渡さなくても良いという解釈。

大概の公費負担医療、自立支援とか特定疾患では健康保険と併用になるので、明細書は発行しなければならないだろう。

しかし、生活保護の場合、働きながら生活保護を受け取っている社保併用の人には明細書発行するけど、働いていない生活保護の人は全額公費負担になるので、明細書の発行は不要となる。
こういう人にこそ、どのくらい負担かかっているのかわからせるために明細書を渡すべきとも思いますが。


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