2018年6月13日水曜更新.3,274記事.5,330,378文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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褥瘡治療薬一覧

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分類分類商品名一般名
褥瘡治療薬抗炎症薬アズノールアズレン
褥瘡治療薬抗菌薬テラジアパスタスルファジアジン
褥瘡治療薬抗菌薬ゲーベンスルファジアジン銀
褥瘡治療薬抗菌薬カデックス/ヨードコートヨウ素
褥瘡治療薬抗菌薬ユーパスタ/ソアナース白糖+ポピドンヨード
褥瘡治療薬蛋白分解酵素薬ブロメラインブロメライン
褥瘡治療薬蛋白分解酵素薬リフラップリゾチーム塩酸塩
褥瘡治療薬肉芽形成促進薬プロスタンディンアルプロスタジルアルファデクス
褥瘡治療薬肉芽形成促進薬フィブラストトラフェルミン
褥瘡治療薬皮膚保護薬亜鉛華軟膏/ボチシート亜鉛華軟膏
褥瘡治療薬皮膚保護薬亜鉛華単軟膏/サトウザルベ亜鉛華単軟膏
褥瘡治療薬イサロパンアルクロキサ
褥瘡治療薬オルセノントレチノイントコフェリル
褥瘡治療薬アクトシンブクラデシンナトリウム
褥瘡治療薬ソルコセリル幼牛血液抽出物

褥瘡


褥瘡は身体に加わった外力が骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流を低下、停止させて発症する阻血性の皮膚潰瘍と定義されている。

そのため外力を十分除去できない活動性の低下した患者の骨突出部位である仙骨部、尾骨部、踵部、大転子部などに好発する。

発症部位は仙骨部でおよそ50%を占め、次に踵部、尾骨部、大転子部があげられている。

褥瘡の深さに関しては大学病院ではおよそ70%が真皮までの浅い褥瘡であるのに対して、療養病床を有する一般病院では浅い褥瘡は44%であり、残りは深い褥瘡であった。

これらのデータからは褥瘡が必ずしも正しく診断されているかは不明であるものの、より重度の褥瘡を有する患者ほど医療体制が十分でない施設ないしは在宅で加療されている現状が認識できる。

虚血性の軟部組織の壊死は実際に潰瘍化するまでに時間を要するため在院日数の短縮された急性期病院における褥瘡は減少したようにみえるが、在宅や施設などでは依然として大きな問題である。

褥瘡は重大な問題

褥瘡は合併症ですが、重症化すると敗血症を引き起こし、命を落とす人もいます。

また、褥瘡が原因でほかの病院に転院できない、施設に入れないといった患者さんが多いという現状もあります。

高齢化に伴い、在宅医療へのシフトや入院している患者さんの「持ち込み褥瘡」の増加などがみられ、褥瘡対策の重要性はますます高くなっています。

「床ずれ」と軽く考えられがちですが、基礎疾患と同じくらい重く考えるべきもの。

「たかが褥瘡、されど褥瘡」という認識をすべての医療者がもつ必要があります。


褥瘡には皮膚壊死が真皮浅層に止まる浅い褥瘡と、皮下脂肪組織以下に及ぶ深い褥瘡とがあります。
浅い褥瘡は短期間で治癒も可能ですが、筋肉まで病変が及ぶような深い褥瘡では、治癒までに1年以上かかることもあります。

深い褥瘡が治ってゆく過程で、褥瘡の表面の色に変化があります。
通常は「黒色期」、「黄色期」、「赤色期」、「白色期」の順で推移します。

黒色期・・・壊死した組織の塊が黒く変色して付着した状態
黄色期・・・塊状の黒色壊死組織が取り除かれ、黄土色の深部壊死組織や不良肉芽が露出するようになる状態
赤色期・・・傷が治る過程で「肉芽組織」と呼ばれる血管に富む組織が成長してくる時期
白色期・・・肉芽組織が盛り上がり、周囲の皮膚との段差がなくなると周囲皮膚から「上皮化」と言って皮膚ができて傷が塞がる過程が始まる時期


褥瘡や熱傷などで局所的にできた傷のことを医学的に創と呼び、褥瘡の創の重症度を評価するツールとしては、日本褥瘡学会が開発したDESIGN(デザイン)が用いられている。
DESIGNとは、創の深さ(Depth)、浸出液(Exudate)、大きさ(Size)、炎症/感染(Inflammation/Infection)、肉芽組織(Granulation tissue)、壊死組織(Necrotic tissue)、の英語の頭文字を取ったもので、それぞれアルファベットで軽度のものを小文字、重度のものを大文字で表記するという工夫がなされており、それの経過を簡便に記録できる票になっている。

Pocket(ポケット)
ポケットが存在しない場合は何も書かず,存在する場合のみDESIGNの後に-Pと記述する。たとえば,深さ,大きさ,壊死組織が重度であり,他が軽度でポケットの存在する場合は,DeSigN-Pと表記する。


DESIGN分類と主な外用薬
E浸出液:カデックス軟膏、デブリサン、ユーパスタ
S大きさ:亜鉛華軟膏、アクトシン軟膏、アズノール軟膏、ソフレットゲル、ソルコセリル軟膏、フィブラストスプレー、プロスタンディン軟膏、リフラップ軟膏
I感染:イソジンゲル、カデックス軟膏、ゲーベンクリーム、フランセチン・T・パウダー、ヨードホルムガーゼ
G肉芽形成:アクトシン軟膏、オルセノン軟膏、ソルコセリル軟膏、ソフレット・ゲル、フィブラストスプレー、プロスタンディン軟膏、リフラップ軟膏
N壊死組織:カデックス軟膏、ゲーベンクリーム、デブリサン、フランセチン・T・パウダー、ブロメライン軟膏
Pポケット:オルセノン軟膏、フランセチン・T・パウダー、ユーパスタ

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