2018年3月19日月曜更新.3,289記事.5,379,609文字.

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インターフェロンでうつ病?

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インターフェロンと精神症状

多彩な作用を持つインターフェロンが外部から人体内に大量に入ることにより、神経-免疫-内分泌系のバランスを崩し、直接・間接的に精神症状を惹起します。

インターフェロンは、分子量が2万前後なので、正常脳では血液脳関門(Bloodbrain-barrier: BBB)を通過しませんが、第三脳室前壁近傍などからわずかに中枢神経内へ移行しうることが確認されています。

また、インターフェロンの視床下部-下垂体-副腎皮質系や視床下部-下垂体-甲状腺系を介する作用、インターフェロンのオピオイド作用、ドパミンアンタゴニストやアゴニスト作用、ノルアドレナリン、トリプトファン、セロトニンを介した作用、IL-1、IL-2、IL-6、TNF の分泌を誘導したり、TNF-receptor、IL-1α、IL-5、IL-6-receptor、IL-8 を抑制する作用などが関連すると考えられています。
他に、インターフェロン自体が、海馬の神経新生を抑制するとの報告もあります。

インターフェロンでうつ病

インターフェロンはもともと生体内にある物質のため、それが増えたときにどのような生物学的作用が出るかは、個人差があります。

言い換えると、もともと持っている体質によって副作用症状およびその発現頻度が異なるということです。

そのため自分自身の体質を知らずにインターフェロンが導入されると、予期していなかった副作用が発現するケースもあることから、インターフェロンの副作用は投与してみないとわからないと言われているのです。

例えば、インターフェロンαの副作用であるうつは、もともとうつ気質がある方に出ることが多く、うつ気質がない方に重篤な症状が発現することはありません。
ですから、抗うつ薬の服用歴や家族歴を確認していれば、事前に対応することが可能です。

また、時間が長く経過してから発症するうつ症状は、減量や辛い時期を過ぎれば自然に改善することもあります。

薬剤性うつ病

薬によってうつ病を発症することがある。

よく知られているのがインターフェロン製剤とステロイド剤である。
また、レセルピン(アポプロン)、β遮断剤、抗ヒスタミン剤、経口避妊剤などでも発現する。

薬剤惹起性うつ病の初期症状は「眠れなくなった」「物事に興味がなくなった」「食欲がなくなった」「気分が落ち込む」などである。

インターフェロン製剤は分子量が2万前後であり、正常脳では血液脳関門を通過しないが、第三脳室前壁近傍などから、わずかに中枢神経内へ移行することが確認されている。
中枢内に移行したインターフェロン製剤の多彩な「薬理作用」が、精神症状やうつ状態を引き起こすと考えられる。
それは、うつ状態の症状が用量に依存することからも裏付けられる。

ステロイド剤によるうつ病も、投与量に依存するとされている。
40mg/日を超えると発症率が上がるといわれているが、10~20mg/日程度であってもうつ病を発症する可能性はある。
うつ病患者では、血中コルチゾール値が高く、海馬が萎縮していることが指摘されているが、副腎皮質ステロイドが海馬に影響を与えて、その形態や機能を傷害し、記憶や気分を損なう可能性が指摘されている。
つまり、ステロイド剤によるうつ病の発症も、「薬理作用」によるものと思われる。

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