2018年3月1日木曜更新.3,267記事.5,316,431文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

原発性胆汁性肝硬変は肝硬変じゃない?

スポンサーリンク


原発性胆汁性肝硬変から原発性胆汁性胆管炎に

「原発性胆汁性肝硬変」という病名があります。いや、ありました。
肝硬変の一種なんだろうな、とあまり気にせず過ごしてきた日々。

ウルソの効能効果にも、2018年2月現在

原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善
原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善には、ウルソデオキシコール酸として、通常、成人1日600mgを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。増量する場合の1日最大投与量は900mgとする。

「原発性胆汁性肝硬変」と書かれています。

日本では、2016年に、この「原発性胆汁性肝硬変」という病名から「原発性胆汁性胆管炎」という病名に変更となりました。
肝硬変と胆管炎では全く違う病気に受け取られますが。

難病情報センターのページもすでに「原発性胆汁性胆管炎」に切り替わっていました。
難病情報センター | 原発性胆汁性胆管炎(指定難病93)

原発性胆汁性肝硬変(PBC:Primary Biliary Cirrhosis)という病気は、肝臓の中のとても細い胆管が壊れるという病気です。
肝臓の中のとても細い胆管が壊れるため、胆汁の流れが通常よりも少し滞ってしまい、血液検査をするとアルカリフォスファターゼ(ALP)やガンマ・グルタミル・トランスペプチダーゼ(γGTP)などの酵素が通常よりもかなり高い数値になります。さらに、血液の中に抗ミトコンドリア抗体(AMA)という物質が検出されるのがPBCの特徴です。

なぜ病名に肝硬変という病名が付いていたかと言うと、PBCという病気が発見されたころは初期の段階での診断ができず、肝硬変の状態まで進行し、様々な症状が出始めて初めてPBCとの診断がついたからです。
つまり、以前はPBCと診断された患者さんのほとんどは肝硬変まで進行していた方だったのですが、現在はもっと手前、無症候性の段階で診断がつき、実際には肝硬変まで進展していない場合がほとんどです。

アメリカやヨーロッパでは、2015年に、Primary Biliary Cirrhosis(硬変)という病名からPrimary Biliary Cholangitis(胆管炎)に変更されました。

肝硬変よりも胆管炎のほうが軽いイメージを持ちますが、指定難病であることには変わりないので、難病は難病です。
そのうちウルソの添付文書も改訂されるでしょう。

スポンサーリンク

コメントを書く

カテゴリ

プロフィール

IMG_0670
名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
勤務地:さくらんぼ県
好きな言葉:三流の自覚持って社会人失格の自覚持ってプロの仕事しましょう
follow us in feedly

最新の記事

人気の記事

最近のコメント

検索

スポンサーリンク

リンク

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

タグ

治療薬一覧 調剤関連資料