2018年3月19日月曜更新.3,289記事.5,378,270文字.

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肝硬変は治らない?

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肝硬変

肝臓が硬く変化する。それが文字通り肝硬変。

肝障害が慢性的に進行すると、肝臓が硬くなって、小さくなっていく。

肝炎→肝硬変→肝癌

肝炎の炎症が長期間続くと、再生できずに壊死する細胞が増えて線維化が進み、肝臓の基本構造である肝小葉が結節という線維に取り囲まれた状態になります。
その結果、肝臓内の血流が阻害され、さらに肝細胞が壊死するという悪循環に陥ります。
こうして肝臓は硬化、縮小し、さらに機能が低下します。また、肝硬変から肝癌に移行することもあります。

「肝炎は可逆的であるが、肝硬変は不可逆的である。」と言われる。

そもそも肝硬変の定義とは?肝炎との境界線はどこにあるのでしょうか?

肝硬変の重症度分類にチャイルド・ピュー分類が使われます。

 1点2点3点
脳症ない軽度(Ⅰ、Ⅱ)時々昏睡(Ⅲ)
腹水ない少量(1~3L)中等量(3L~)
血清ビリルビン値(mg/dL)2.0未満2.0~3.03.0超
血清アルブミン値(g/dL)3.5超2.8~3.52.8未満
プロトロンビン活性値(%)70超40~7040未満

合計5~6点で代償性肝硬変。
7~9点だと代償性から非代償性への過渡期。
10~15点で非代償性肝硬変。

代償性肝硬変の予後は、5年生存率=80%、10年生存率=50%
非代償性肝硬変の予後は、5年生存率=50%、10年生存率=30%

つまり、4点未満であれば、肝硬変じゃないという診断もある。

肝臓は再生する?

肝臓は再生能力が高い臓器で、肝臓の75~80%を切り取っても、約4ヵ月後にはもとの大きさと機能を回復しているといいます。
トカゲの尻尾みたい。他の臓器にはみられない復元力をもちます。
このため、生体肝移植を行っても、提供者の肝臓は元の大きさに戻ります。

肝臓は切っても再生する。
ラットなどで行った実験では、3分の2を切り取られた肝臓が、1週間ほどで、元の大きさにもどったという。健康な人の場合、肝臓の65パーセントを切除しても、約1年後にはほぼ同等の大きさまで再生するとされる。
また、病気で肝臓の85パーセントがこわれてもはたらき続けることができるといわれています。
そのため、多少肝臓が悪くなっても症状が出ない、「沈黙の臓器」と言われます。

しかし肝硬変による線維化が進んで、健康な肝細胞も線維に囲まれてしまうと、十分な血液や栄養が供給されなくなり、機能が落ちていく。
つまり肝硬変による悪循環のループが始まってしまうと、なかなか元には戻りづらいということになる。

しかし、最近では抗C型肝炎ウイルス薬の治療により、肝硬変状態からの改善がみられるケースもあるようなので、人によっては、原因(肝炎ウイルス、アルコール、薬剤)を取り除けば、「肝硬変が治る」ということも十分考えられるのだろう。

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