2017年12月23日更新.記事数:3,207件.4,879,175文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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薬の副作用で太る?

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太る薬

女性にとっては「やせる薬」は欲しがるが、「太る薬」というのはノーウェルカムだろう。

向精神薬で太るというのはよく聞く。
力士が太るためにインスリンを打っていたというニュースもある。
副作用として浮腫(むくみ)を生じるような薬では体重増加がみられる。

「体重増加」の副作用をもつ薬を挙げると、

アクトス、ソニアス、メタクト、リオベル(インスリン抵抗性改善薬)
インチュニブ、コンサータ、ストラテラ、リタリン(注意欠陥/多動性障害治療薬)
ガバペン(抗てんかん薬)レグナイト(レストレスレッグス症候群治療薬)
クロザリル、ジプレキサ、セロクエル、ビプレッソ(抗精神病薬)
セキソビット(排卵誘発剤)
チャンピックス(禁煙補助薬)
リリカ(疼痛治療薬)

などなど。
重要な基本的注意に「体重増加」が記載されている薬について調べたので、他にも体重増加を副作用に持つ薬は多い。

精神病患者で食欲が無いという患者が、食欲増加による体重増加がみられるのは好ましいことかも知れないが、糖尿病患者が太るのは好ましくない。
リリカやNSAIDsで、腰痛、膝痛に悩まされている人が体重増加すれば、関節の負担が増え、病状が悪化する可能性もある。

リリカの添付文書には、以下のように書かれている。

本剤の投与により体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。特に、投与量の増加、あるいは長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。

太る副作用というのは、特に女性にとってデリケートな問題なので、伝え方に注意する必要がある。
拒食症(摂食障害)患者にジプレキサが処方されていた場合に、「太る可能性があります」というのはNG。

むくんで太る

副作用として「浮腫」のある薬としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、抗生剤、抗癌剤などがあります。

NSAIDsではプロスタグランジン産生抑制によって、腎血流低下や尿細管の水再吸収亢進が起こるため体液貯留傾向となります。
カルシウム拮抗薬では動脈優位の血管拡張が起こり、毛細血管静水圧が上昇し浮腫の原因となります。
ACE阻害薬ではクインケ浮腫と呼ばれる限局性浮腫をきたすことが知られており、ときに喉頭浮腫から気道閉塞となり致死的な結果となります。
ペニシリン系抗生剤や炭酸水素ナトリウム注射液などでは、Na含有量過剰による体液貯留がみられます。
抗癌剤などでは、直接的に腎毒性•腎不全からの浮腫がみられます。

リリカで太る?

リリカ(プレガバリン)の作用メカニズムとしては、中枢神経系において電位依存性カルシウムチャネル(N型)の機能に対し補助的な役割をなすα2σサブユニットとの結合を介して、カルシウムチャネルの細胞表面での発現量およびカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸などの神経伝達物質遊離を抑制することが示唆されている。
さらにリリカの鎮痛作用には下行性疼痛調節系のノルアドレナリン経路およびセロトニン経路に対する作用も関与していることが示唆されている。

リリカの体重増加のメカニズムについては、リリカが視床下部ドパミンに影響を及ぼし、摂食促進作用をもたらすとの見解もあるが、現在のところ明らかでない。
体重増加の副作用がある医薬品として、抗てんかん薬(カルバマゼピン、バルプロ酸、ガバペンチン)、抗うつ薬、抗精神病薬、非定型抗精神病薬、タモキシフェン、副腎皮質ステロイド、インスリン、性ステロイド、スルホニル尿素薬、経口避妊薬が挙げられる。

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