2018年10月19日更新.3,352記事.5,701,388文字.

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脂質異常症なら薬物療法を行うべきか?

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脂質異常症と薬物療法

脂質異常症の診断基準(空腹時採血)は、

高LDLコレステロール血症:LDLコレステロール ≧140mg/dL
低HDLコレステロール血症:低HDLコレステロール <40mg/dL
高トリグリセライド血症:トリグリセライド ≧150mg/dL

となっています。

この診断基準は薬物療法の開始基準を表記しているものではない。
薬物療法の適応に関しては他の危険因子も勘案し決定されるべきである。

この診断基準は、薬物療法を開始する基準ではありません。脂質異常症と診断された方は、まずは食事や運動など生活習慣の修正を行い、それでも十分な改善が認められない場合に薬物療法の開始を考慮することになります。

しかし、生活習慣の改善は簡単なものではない。
薬を飲んで下げるほうが簡単。

指導する方も患者も、簡単なほうに流れていきますね。

脂質異常症治療薬

脂質異常症の薬物療法に使われる薬には、大きく分けると「悪玉コレステロール値を下げる薬」と「中性脂肪値を下げる薬」があります。

脂質異常症

脂質異常症は、血液中の脂質(血清脂質)、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や中性脂肪(トリグリセライド)が、正常範囲を超えて増加していたり、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が低下している状態をいいます。
この状態が長く続くと、血管にコレステロールがたまり、動脈が狭く、もろくなり動脈硬化症に陥ってしまいます。

従来は高脂血症と呼ばれていましたが、LDLコレステロールは低く、HDLコレステロールは高いほうが望ましいのに、HDLコレステロールが低い状態を「高脂血症」に含めると紛らわしくなるため、脂質異常症と呼ばれるようになりました。
コレステロールや中性脂肪は身体になくてはならない栄養素で、細胞膜やホルモン、胆汁酸などの材料になったり、エネルギーの貯蔵庫になるなど身体機能を保つために大切な役割を果たしています。

脂質は水に不溶性であるため、血液中では表面に蛋白質(アポ蛋白)が存在するリポ蛋白という状態で運搬されます。
このリポ蛋白の代謝障害が起こることにより、高LDLコレステロール(LDL-C)血症や高トリグリセライド(TG)血症、低HDLコレステロール(HDL-C)血症などが発症します。脂質異常症は、動脈硬化の主要な危険因子であり、動脈硬化性疾患(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞など)の発症予防・進展抑制のためには、血清脂質を管理することが必要です。

LDLコレステロールは体内にコレステロールを運び、血管壁にコレステロールを蓄積させて動脈硬化を引き起こし、反対にHDLコレステロールは体内や血管にたまった余分なコレステロールを肝臓に戻し、動脈硬化を抑える働きがあります。そこでLDLコレステロールは悪玉とよばれ、HDLコレステロールは善玉とよばれています。

脂質に異常が生じるだけでは、ほとんど自覚症状がないため、放っておくことが少なくありません。すると、脂質が血管壁にたまって、血管を狭め、動脈が硬く、もろくなっていき、やがて心筋梗塞や、狭心症、脳卒中などを引き起こします。したがって、血液中の脂質の量を適正な値に調節することが動脈硬化の予防に重要です。

脂質異常症の原因としては遺伝子の異常などもありますが、多くは食べ過ぎや、脂肪分の多い食事、それに伴う肥満、そして運動不足などの生活習慣に影響されると考えられています。
また、遺伝子の異常とは別に、家族に脂質異常症の人がいるなど、脂質異常症になりやすい体質のひともいます。

一方、二次性脂質異常症といって、他の病気や薬が原因となり起こるものもあります。この場合は原因となっている病気を治療したり、可能なら薬を変更したり中止することで改善することができます。

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