更新日:2017年10月10日.全記事数:3,137件.

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飛行機に乗ると中耳炎になる?


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航空性中耳炎

飛行機の離着陸時や高層階エレベーターの昇降中に耳に違和感を覚えることは少なくありません。

つばなどを飲み込んだり、あくびをすると違和感は解消されますが、それでも治らずに耳閉感や耳痛、難聴、耳鳴り、頭痛などが続くような状態は航空性中耳炎と呼ばれています。

気圧と耳管

航空性中耳炎の発症には、気圧の変化と耳管の働きが関係しています。

耳は鼓膜で外耳と中耳に隔てられています。
鼓膜の奥では耳管と呼ばれる細い管が、鼻の奥にある耳管咽頭口とつながっています。
通常、耳管咽頭口は閉じていますが、つばを飲み込んだりあくびをすると耳管咽頭口は開き、耳管内が換気されるようになっています。

中耳の内圧は、耳管咽頭口の開閉によって調整されています。
耳管咽頭口は、中耳内の気圧が高い方が開きやすく、逆に、外気圧の方が内気圧より高いと中耳内に空気が入って行きにくい構造になっています。

離着陸時など外気圧が急激に変化するときには、中耳の内圧の調整が間に合わず、気圧の低い側に鼓膜が引っ張られた状態になり、耳の奥に痛みを感じたり、音が聞こえにくくになってしまうのです。

鼻炎と中耳内圧

特にかぜやアレルギー性鼻炎などで副鼻腔炎や咽頭炎などを起こしている場合は、鼻の通りが悪く、耳管咽頭口の開閉が妨げられて、症状が現れやすくなったり、長引くようになります。

副鼻腔炎と気圧

顔の表面近くには副鼻腔とよばれる空洞がいくつかあります。

正常な場合、副鼻腔と鼻の間は自由に空気が出入りする事ができますが、鼻がつまっている時に気圧が変化すると、副鼻腔の中の空気が膨張収縮して副鼻腔炎になることがあります。
痛みが生じる部位は前頭部がもっとも多く、次いで眼の上下、眼と眼の間、頬です。

航空性中耳炎と鼻炎薬

航空性中耳炎の予防では、鼻粘膜の状態を改善しておくことが大切です。
抗アレルギー薬や血管収縮薬などを搭乗前に点鼻しておけば、耳管咽頭口の開閉がスムーズになり、圧力差が生じにくくなります。

また、機内では飛行機が降下を始めたらアメをなめたり、ガムをかむと耳管咽頭口が開きやすくなり、耳詰まりなどの症状が改善します。
意識して口を動かしたり、飲み物やつばなどを強く飲み込むのも有効です。

Q: 新幹線でトンネルを通る時に耳が痛くなるが,予防薬はないか?

A: 飛行機の上昇・下降時(とくに下降時)や新幹線でトンネルを通過する時に,耳痛や詰まった感じがするのは急性中耳炎で,航空性中耳炎と言う。これは中耳と鼻咽腔を連絡している耳管の換気機能が低下し,急激な気圧の変化に対応できず,中耳腔の圧と大気圧との圧の不均衡になるために起こる。通常はつばをのむ,ガムを噛む,飴をなめる等で症状は軽減される。風邪,アレルギー性鼻炎,副鼻腔炎などは耳管の機能が低下して悪化しやすい。予防薬として鼻・咽頭症状の改善に,抗ヒスタミン薬や点鼻薬,抗生物質等を用いる。

参考書籍:日経DI2011.8

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