2018年10月23日更新.3,351記事.5,706,842文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。
ゼンタコート

・副腎皮質ステロイドの腸溶性徐放製剤で、腸内の病変部に直接作用
・初回通過効果が大きい為、全身への曝露が少ない。
・使用の目安は8週間。漫然投与を避け、投与中止時には漸減

ゼンタコート(一般名ブデソニド)は、2016年11月に発売されたクローン病治療薬である。
適応は、「軽症から中等度の活動期クローン病」。
ブデソニド9mg(3カプセル)を1日1回朝に経口投与する。
使用の目安は8週間。投与中止時には漸減する。

ブデソニドは合成副腎皮質ステロイドであり、抗炎症作用と抗アレルギー作用を示す。
これまで、国内では気管支喘息に対する吸入薬(商品名パルミコート、シムビコート[配合薬])として用いられてきた。

軽症から中等症の活動期クローン病の薬物治療では、メサラジンやサラゾスルファピリジン(サラゾピリン)が用いられてきたが、新たな選択肢としてゼンタコートが加わった。

ゼンタコートの最大の特徴は、薬物伝送システム(DDS:drug deliverery system)により、局所に作用し、全身への曝露が少ないこと。
同薬は硬カプセル薬であり、ブデソニド腸溶性徐放顆粒が充填されている。
経口投与により、胃を通過後、pH5.5以上になる小腸以降で球状顆粒の腸溶性コートが溶解し始め、回腸以降で徐々に放出されるように設計されている。
放出されたブデソニドは局所で抗炎症作用を示すが、初回通過効果を大きく受けるため、全身性の副腎皮質ステロイドに比べて全身への曝露は少ないことが明らかになっている。