2018年12月10日更新.3,339記事.5,761,897文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。
スルピリド

【作用機序】ドパミンD2受容体遮断作用により、抗うつ効果を示す。
【特徴】精神病像を伴ううつ病に用いられる。「統合失調症」などに適応を持つ。
【主な副作用】月経異常、乳汁分泌、錐体外路症状、睡眠障害、眠気、口渇、体重増加、悪性症候群

世界的には、三環系、四環系抗うつ薬、SSRI、SNRI、NaSSA、モノアミン酸化酵素阻害薬、これら6つで分類されることが多いのですが、抗うつ薬の分類には入っていないスルピリド(ドグマチール)を抗うつ薬の分類に入れている場合もあります(これは日本特有というべき現象です)。
スルピリドは主にドーパミンの動態に影響を及ぼすことはわかっていますが、現在もはっきりとした作用機序は明らかではありません。
臨床的に、スルピリドはその用量によって異なった特性を示します。
低用量(1日量およそ300mgまで)では抗うつ効果を示し、高用量( 1日量300~600mgまでで、最高1200mg)では病的体験など、統合失調症の症状に効果を示すという特性です。
スルピリドの特性を考慮して、軽いうつ状態で食欲がなかったり、ストレス性潰癌の既往がある患者には低用量、うつ状態で衝動性が高く行動に問題が出たり、被害妄想を有したりする場合は高用量、と使い分けることになるでしょう(150mgまでの範囲で前者の効果をねらって処方する内科の医師は意外に多いようです)。