2018年10月23日更新.3,351記事.5,706,842文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。
スタチン系薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬)

スタチンはメバロン酸経路の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素の働きを阻害することで、肝臓でのコレステロール生合成を低下させる。
その結果、コレステロール恒常性維持のため肝臓でのLDL受容体発現が上昇し、血液から肝臓へのLDLコレステロールの取り込みが促進される。

コレステロール合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を拮抗的に阻害する。
その結果、肝細胞内コレステロールプールは減少し、細胞質に存在する転写因子(SREBP-2)の核内への移行が促される。
次いでSREBP-2はLDL受容体の合成亢進をもたらす。
その結果、血中からのLDLの取り込みの促進が起こるので、強力なコレステロール低下作用を示す。

最近は血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、血小板などに対する作用を介する抗動脈硬化作用も注目されている。

現在わが国ではプラバスタチン(メバロチン)、シンバスタチン(リポバス)、フルバスタチン(ローコール)、アトルバスタチン(リピトール)、ピタバスタチン(リバロ)とロスバスタチン(クレストール)がある。
リバロ、リピトール、クレストールのコレステロール低下作用はより強力である。

スタチンには冠動脈疾患(CAD)に対する一次予防効果と二次予防効果があることが多くの大規模臨床(予防)試験で明らかになっている。
また最近は脳卒中の一次予防・二次予防効果も示されつつある。

・催奇形性を疑う報告があるため、妊婦または妊娠の可能性がある女性、妊娠を希望する女性、授乳婦への投与は禁忌である
【副作用】
・肝障害、CK上昇や筋脱力などのミオパチー様症状、さらに血中および尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が稀ながら報告されている
・横紋筋融解症などのリスクは、スタチン代謝(CYP3A4、CYP2C9など)に影響を有する薬剤やフィブラート系薬、ニコチン酸誘導体などの併用で増加する